2017/01/07    09:00

中国設定の「九段線」を地球儀に表記

産経新聞が3日付で報じたところによると、大阪市内の卸売会社「ドウシンシャ」が、平成20年より中国から輸入、販売している地球儀「パーフェクトグローブ」に、中国が1953年から自国の権利を主張するために独自に設定している「九段線」が表記されているという。


現在学校で使用されている教科書や地図帳は国の検定を経ており、九段線は表記されていない。しかし、市販される地球儀に対する検定制度や審査基準は無いため、学校現場に購入の是非の判断が委ねられている状態だ。


産経新聞の取材を受けた「ドウシンシャ」は、「九段線を表記するよう中国側から干渉を受けたことはない」と、中国政府からの「圧力」の存在を否定しているという。



同社によると、地球儀は中国・広東省に製造工場を持つ香港のメーカーから輸入し、平成20年秋から国内で販売している。このメーカーは台湾を「台湾島」と表記し、問題化した学研グループの地球儀の製造元と同一。学研グループの地球儀と同様、同社の地球儀には各国の地理や文化などの情報を音声で案内するシステムが組み込まれている。これまでの販売実績は非公表としている。
 
幹部は「台湾の表記の問題を解決し学研の商品を引き継ぐ形で国内販売を始めた。監修は外部の大学教授に依頼し、問題ないとの判断で発売に踏み切った」と説明。九段線の表記については「産経新聞の指摘で初めて知った。発売当初から記しており、一般のユーザーから指摘やクレームを受けたことは一度もない」と語った。製造元のメーカーが中国政府の圧力で九段線を記したかどうかについては「分からない」という。
〔産経新聞 「卸売会社に直撃取材するも『干渉受けてない』中国政府の〝圧力〟否定」 2017/01/03〕

中国は「戦わずして勝つ」ために、「三戦」と称する3つの戦術を進めていると言われる。その3つは、世論戦・心理戦・法律戦である。今回報じられた地球儀の表記などは、日本国民に「九段線」を広く認知させる目的を持った世論戦の一つと思われる。


昨年末には、中国が、南シナ海の岩礁などを埋め立てて造っている人工島に建設した5つの灯台を描いた切手を発行し、同海域の領有権を主張しているベトナムが、切手の廃止を求める騒ぎも起きている。
〔朝日新聞 「南沙の灯台描いた中国切手発行に抗議 ベトナム政府」 2016/12/15〕



中国は、小さな既成事実を積み上げて、国際社会に自国の権利を認めさせようと、さまざまな活動や主張を続けている。日本の尖閣諸島の周辺海域に、毎日のように船を航行させていることも、その一環である。
 
中国の覇権拡大の野心は、日本だけでなくアジア地域全体の平和維持にとっての脅威である。煩雑であっても、日本と日本人の安全を脅かし、国益を損なう中国側の戦術に一つひとつ対処することが必要だろう。

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