2016/02/12    08:00

北ミサイル発射の“政治利用”にちゃっかり釘を刺した社民党

北朝鮮が7日に「人工衛星」と称して、事実上の長距離弾道ミサイルを発射したことに対して、社民党の談話が“ふるっていた”と話題になっている。発射そのものを批判しながらも、「この機会に乗じて、いたずらに『北朝鮮の脅威』をあおり、ミサイル防衛システムの整備・強化や、『南西諸島防衛』名目の自衛隊の沖縄展開に利用することは、北東アジアの緊張関係をかえって増幅しかねない」と、ちゃっかり釘を刺したからだ。
 
この種の議論は、防衛強化の話題の中でたびたび登場する。北朝鮮が脅威だと言ってこちらが武装すれば、相手は危なくなったと思ってさらに武装する。自分が安全のためにやったことが、むしろ安全につながらない――。こうした、「安全保障のジレンマ」だ。
 
しかし、ジレンマを起こしているのは、むしろ北朝鮮とその背後にいる中国かもしれない。今回のミサイル発射を受けて、韓国はこれまで渋っていた迎撃用の高高度防衛ミサイル(THAAD)設置を、前向きに検討すると発表した。脅威があることでむしろ、日米韓の結束は強まりつつある。中国にしても、南シナ海で示威的な動きを取ればとるほど、東南アジア諸国と日米との関係を近づける結果を招いている。
 
脅威を与えてくる相手に対しては、然るべき措置で態度を示すこと。それによって、相手方にこそ、「乱暴な振る舞いは、自分の身を守ることにならない」と意識させることが重要である。北朝鮮は今回のミサイル発射で、アメリカまでを射程に収めるミサイル技術の蓄積を、また一歩進めた。これと並行して、日米韓の側では、北朝鮮が実際に核ミサイル開発を完成させた場合に備えて、防衛の議論を深めていく必要がある。
 
このほどの産経紙上では、「月刊朝鮮」の趙甲済・前編集長が、NATOのような核抑止の体制を東アジアでも整えるべきだと、次のように主張していた。

「核の傘戦略」の意思決定の過程に韓日が加わることができるよう、米国に要求すべきである。米国が韓日それぞれに約束した「核の傘」を、韓米日の統合指揮体制に改編し、北大西洋条約機構(NATO)のように共同対応する方策も研究すべきだ。
 
「正当防衛的な核武装の権限」を要求できる韓日が、中国の核兵器にさらされる台湾とも連携して、「非核地域協議体」のようなものを作れば、中国が実効性のある対北制裁を行うよう圧力もかけられる。隣接する敵が核武装する以上、正当防衛を目的にした核武装での対応は、主権国家の当然の選択である。

北朝鮮の金正恩・第一書記には、「予測不能」という評判がついて回る。相手が予測不能なら、こちら側もそれなりに考えるべきことがあるはずだ。にもかかわらず、北朝鮮対策では制裁強化や、中国に対話を進めてもらうという、これまで通りの議論しか出てこない。ここはむしろ、万が一、北朝鮮が名実ともに核保有国となってしまう最悪の事態も見越して、核抑止力についての議論もタブーなく、始めていくべきなのではないだろうか。

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