2015/03/08    07:00

ドラッカーの「成果をあげる人間関係」

ドラッカーの「成果をあげる人間関係」について書いてみたいと思います。
 
人間関係は、夫婦、親子、友人、知人、恋人同士と実に様々です。良い人間関係の基準は千差万別ですが、仕事における良い人間関係とはどんなものでしょうか。
 
組織は目的と使命にもとづき成果を求めます。したがって仕事における良い人間関係は「成果」を生み出す関係であるとドラッカーは言います。では組織に所属する私たち一人一人は「成果」を生み出すために何を基準に行動すれば良いのでしょうか。  
 
それが「貢献」です。
 
貢献に焦点をあわせることによってのみ、成果をあげるうえで必要な以下の4つの基本条件を満たすことができるようになるとドラッカ-は指摘します。   
  1. コミュニケーション 
  2. チームワーク 
  3. 自己開発 
  4. 人材育成   
経営者が部下に「期待する貢献」を明確にしなければ、どんなに丁寧なコミュニケーションも成果は生まないし、どんなにチームワークが良くても、そのチームワークは成果を生まないとドラッカーは指摘しているのです。少々の失礼な言葉さえ、関係者全員に成果をもたらす人間関係ならば、それは良い人間関係であり、その人間関係は壊れないとも言っています。   
 
このことをドラッカーは、大規模医療機関を例にとって説明しています。   
 
病院では、看護師、栄養士、物理療法医、医療技師、薬剤師、病理学者、その他諸々の医療サービスに関する専門家が、ほとんど指揮や命令を受けずに、同一の患者を相手に働き成果をあげています。ここでは、医療技師が私と気が合うとか、良い先生だとかということは本質的に重要ではなく、その専門領域において必要な「貢献」ができる人であるのかどうかが重要であるわけです。それぞれの違った専門家(知識労働者)が、共通の目的と使命に「貢献」して「成果」をあげていることがわかります。
 
「自らの強み」を「組織の成果」に結びつけることが「貢献」である。
大変興味深いですね。
 
また、組織の各人が、期待する貢献を行っているのに成果があがらない場合は、その組織の目的と使命の定義が正しくないか、すでに陳腐化している可能性があります。その組織が成果と定義しているものが、顧客・市場にとってすでに価値のないものになっていることを点検する必要があるのです。   
 
これを打開する答えとして、ドラッカーは「顧客を知るのは顧客ただ一人」であると言っています。   
 
要するに「その答えは顧客本人に聞け」ということです。
顧客に聞き、しかる後に「われわれの事業は何か」、すなわち目的と使命について再定義すべきであると言っています。
 
「われわれの事業は何か」という、事業における最も大切な答えは「社内」にはなく、すべての答え、すべての成果は「社外」にあることを、ドラッカーは厳に戒めています。
 
もうひとつ、社内の人間が顧客よりも社内論理を優先し、社内論理にもとづき判断し行動している組織では、どんなに一生懸命に働いても成果がでないという努力逆転現象が起こります。このポイントも、成果が出ない原因を探る際の、ひとつのチェックになります。成果が出ないという事実がある場合、顧客を無視し社内論理が優先されている可能性が高いということです。 この場合も、どんなに成果をあげる人間関係を構築していても、残念ながら成果は出ないでしょう。
 
以下、関連するドラッカーの文章をご紹介いたします。

How to Build "Good Human relations"   
 
Executives in an organization do not have good human  relations because they have a "talent for people." They have good  human relations because they focus on contribution in their own work and in  their relationships with others. As a result, their relationships are productive-and this  is the only valid definition of "good human relations."
 
 
「よい人間関係」を築くために   
 
対人関係の能力をもつことによってよい人間関係がもてるわけではない。自らの仕事や他との関係において、貢献を重視することによってよい人間関係がもてる。そうして人間関係が生産的となる。生産的であることが「よい人間関係」の唯一の定義である。
 
 
Contribution is the Key to Effectiveness   
 
The focus on contribution is the key to effectiveness: in a man’s own work –
its content, its level, its standards, and its impacts; in his relations with others-  his superiors, his associates, his subordinates; in his use of the tools of the executive such as meetings or reports.
 
「The Effective Executive」
 
 
貢献こそが成果をあげる鍵
 
 貢献に成果を合わせることが、仕事の内容、水準、影響において、あるいは上司、同僚、部下との関係において、さらには会議や報告など日常の業務において成果をあげる鍵である。
 
(P.F.ドラッカー 『経営者の条件』 ダイヤモンド社)

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