2017/05/16    14:05

電気自動車の先端を行くテスラモーターズ

現在、世界で注目されている電気自動車メーカー「テスラモーターズ」はミドルクラスの市場に食い込むために、新しく車種に加えた「Model 3」に非常に強い期待をよせている。日本円にして1000万円を超える高級車種だけだった電気自動車メーカーの新たな挑戦である。

Model 3の価格は370万円程度で納まるというのである。航続距離も1回の充電で350㎞の走行が可能である。しかも、予約注文だけで既に40万台を受注しているというのだ。その最初の納入は9月を予定している。2018年には50万台の生産を目標にしているという。一旦、市場に出れば、Low Costの魅力から新たな需要を生むとテスラは見ている(El Confidencial)。

テスラモーターズにはModel 3以外にRoadster、Model S、model Xがある。この3車種はどれも価格帯が平均して日本円にして1000万円を超える。高い価格ではあるが、例えば、Model Xは今年に入って第一四半期だけで25418台を納品している(LA VANGUARDIA)。

テスラの当面の目標はカリフォルニア州フレモント工場で2018年には年間50万台の生産体制にすることである(excelsior.com)。

乗用車部門以外にテスラが抱いているプランは、大型トラック、ピックアップトラック、小型バスを生産することである。まず、今年9月にトラックを発表する予定だとしている。そして、18-24か月先にはピックアップトラックの生産を予定しているという。

大型トラックはオートパイロット装置を設置して、長距離の運転において運転手の疲労を和らげること。そして、電気トラックということで燃費の大幅な節約になるというのがテスラが強調している点である。また、ダイムラーのトラック部門の責任者だった人物もテスラがスカウトした。

ピックアップトラックは世界で需要の高い車種である。テスラはそこから9-10人乗りの小型バスの生産も容易になると見ている(forococheselectricos.com

テスラの生産能力の増大には、もちろん資金が必要であるが、質の高いエンジニアの増員も必要だとされている。テスラが自負しているひとつに、自社のエンジニアの質の高さだという。「テスラで雇用されなかった者がアップルで雇われるようになっている」と言うのがテスラの経営陣の口癖だそうだ。アップルで採用される人材のレベルではテスラではまだ十分でないということをほのめかしたいようである(EL PAIS)。

そして、そのテスラが現在雇用の対象にしているのがメキシコのエンジニアである。メキシコのヌエボ・レオン州の首府モンテレイ市にて5月5日から8日までテスラで働きたいメキシコのエンジニアを募ったのである。

テスラがエンジニアの雇用に米国人よりもメキシコ人に関心を示しているのは、メキシコには世界の主要自動車メーカーが生産基地としており、メキシコには現在19の自動車関連の生産工場が存在している。そこで経験を積んだエンジニア或いはエンジニアを目指す若者などを対象にして募集したのである。今回はロボット・エンジニアリング部門を中心に、オートメーション、車体、メカニカル・デザイン、プラスチック成型、プレス加工、品質コントロールなど15部門に亘るエンジニアを求めているそうだ。

更に、テスラが米国人よりもメキシコ人の雇用を望んでいるのは、テスラの創業者であるイーロン・マスクが労働組合は会社にとって有益ではないという考えの持ち主なのである。メキシコは労働組合は殆ど存在していない。あっても、企業経営においてその影響力は非常に低いとされている。労賃においても比較的安価に雇用できる。これが理由で、テスラはメキシコ人の雇用に関心を示しているのである(EL CONFIDENCIAL)。

例えば、米国の自動車産業の平均時間給は25.58ドル(2865円)であるが、テスラは17ドルから21ドル(1900-2350円)だというのをテスラに勤務して労働組合の創設を望んでいる従業員が指摘したという(EL CONFIDENCIAL)。

面接が行われたのはモンテレイ市のグラン・フィエスタ・アメリカーナ・ホテルで、会場には就職希望者で溢れていたという。メキシコ・シティーから1000㎞を走行して面接に駆け付けたエンジニアとして経験豊かなメキシコ人もいたという。直ぐに採用されると思って履歴書も持参せずに駆けつけた者もいたそうだ(elfinanciero.com)。

青春期に毎日2冊の本を読破していたというテスラ創業者のイーロン・マスク。その内容は科学、哲学、宗教、科学者の自伝、エンジニアリング、プログラミング、起業家といった広範囲にわたったという。そこで学んだものがベンチャー企業の誕生の礎になったようである。現在1週間に85時間働き、仕事から学んだことを異なった分野にも適用できるようにする応用能力に彼は秀でているようである。それを示すかのように、既にロケット製造、再生エネルギー、電気自動車と異なった分野を手掛けて来た経験を持っている人物でもある(i Profesional.com)。

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