2016/10/08    12:14

巧みな営業担当は、質問をたくさんしている

前回は、コンサルティング・セールスにおける「質問の目的」について学びました。
 
では、具体的な質問の手法について学ぶ前に、実際の商談において、どれだけ質問のスキルが活用されているのか、ご紹介します。
 
良く言われることですが、巧みな営業担当を観察していると、それ程口がうまいわけではないことが多いようです。
ただ、巧みな営業担当は間違いなく質問をたくさんしています。
 
優秀な営業担当者が、一つの商談で時間をどのように使うかを観察して調べたところ、次のような時間配分だったということです。
 

巧みな営業担当は間違いなく質問をたくさんしている



すなわち、1時間の商談中、24分は質問をし、30分はその回答に耳を傾け、10分で自分の主張を述べているということなのです。
 
果たして、こんなにたくさんの質問をすることは可能なのでしょうか?
実は、5つの質問をマスターすればだれにでもできるようになります。
 
漠然と考えるだけでは、たくさんの良い質問は浮かばないかもしれません。
 
しかし、以下の5つの質問の流れをマスターすれば、お客様自身に語らせながら、商談を大きくしていくことが可能となります。
 
以下、拙著、『「コンサルティング・セールス」のすべてがわかる』より、要点を抜粋します。


1)背景質問
まず最初に、事前に調べた情報を元にして、お客様自身やその会社に関する質問をします。
 
最初から商談の本題に入ると、お互いに牽制したり心を開けなかったりする場合があるので、それほど利害のぶつからないテーマで周辺情報を確認します。
 
例)
「今年の売れ筋商品は、何でしょうか?」
「立派な新社屋ですが、どのようなコンセプトで建設されたのですか?」
 
など、後の商談が弾むように、できるだけ前向きなテーマで話を進めましょう。
 
2)課題質問
お互いに打ち解けたところで、「さて、今回ご希望がありました○○の件ですが…」と本題に入ります。
 
一般的には、ご提案する商品やサービス(プロポーザル)に関するお客様のニーズ・要望などの確認が中心となります。
 
例)
「今回、○○の導入をお考えになった直接的な理由は何ですか?」
「どのような機能が一番重要だと思われているのですか?」
「価格帯としてはいくらくらいが妥当だとお考えなのでしょうか?」
 
など、お客様の顕在ニーズ(今現在の要望)を明確にすることが主な目的です。
 
3)インパクト質問
今ある顕在ニーズを聴き取っただけでは、商談は小さくまとまってしまいがちです。
そこで、もう一歩か二歩意識を高め、お客様の潜在ニーズを聴き出さなければなりません。
 
そのためには、揺さぶりをかける質問を投げかけます。
アプローチとしては、前向きな衝撃を与える「ポジティブ・インパクト」で攻める方法と、危機感に訴えるような「ネガティブ・インパクト」で攻める方法があります。
 
・ポジティブ・インパクトの例)
「もし、顧客数が2倍になった場合、このシステムでは対応が難しいとはお思いになりませんか?」

・ネガティブ・インパクトの例)
「競合のB社が、先にこの方法を始めた場合、追随するのはかなり難しくなると思われますが、いかがですか?」
 
このような揺さぶりの質問を投げ掛けることによって、お客様が「この程度で大丈夫」だと思っていても、実はそれでは不十分なのだということを発見させるのです。
 
4)拡大質問
インパクト質問で、潜在ニーズに目覚めたところで、ではどうするべきかということを、質問を通して見つけていきます。
 
質問のポイントとしては3つあります。
 
①時間を延ばす
「3年後にも安全・十分といえるシステムとは、どのようなものでしょうか?」
 
②面を広げる
「ご本社だけでなく、全国の関連会社様にも使える仕組みとは、どのようなものでしょうか?」
 
③レベルを高める
「世界一を目指す御社の戦略に合致したサービスというのは、どのようにあるべきでしょうか?」
 
このように、「延ばし、広げ、高める」という観点で質問を投げかけ、お客様の潜在ニーズ、すなわち今より拡大されたニーズに気づいていただくのです。
 
課題質問では、お客様の「直接課題」に着目しましたが、拡大質問では、お客様の「ビジネス課題」に着目します。
 
その「直接課題」を解決してどうなりたいのか、その先にある真のニーズに焦点をあてます。
 
5)絞込み質問
絞込み質問を課題質問の後でしてしまうと、ほぼ間違いなく商談が小さくなります。最低のニーズを最小の費用で満たそうとするからです。
 
したがって、課題質問で最低提供しなければならないことが明確になったら、インパクト質問で揺さぶり、拡大で延ばし、広げ、高めて、ソリューションを大きくし、大きくなったところで絞り込むのです。
 
「それでは、業績が2倍になっても安心なシステムということでお見積もりさせていただいてよろしいですね」というような絞込みをかけましょう。
 
お客様の本質的な問題を解決するようなソリューション(解決策)を提供することが、コンサルティング・セールスの使命です。
 
以上、基本的に商談は、この質問の流れに沿って進めます。
 
①背景質問
②課題質問
③インパクト質問
④拡大質問
⑤絞込み質問
 
お客様が、自分で答えながら、自分の真の課題に気づいてくだされば、商談は大きくなることでしょう。
 

※筆者のブログより引用しました。

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