2015/06/13    10:00

無知の地平 ―教えることの困難さ―

今回の記事は、私のちょっとした経験を話題にしたいと思います。

私はここ数年の間、シンクタンクの代表者として講演をしたり、教えたりする機会をいただくことが多くなってきました。特に今年はインターンを受け入れることを始めたため、ますます教えることに注力しなければならないという状態です。

個人的な研究(研究と言っても知的好奇心を満たすための行為ですが)も、去年は哲学一本に絞っていたのを、今年はキリスト教やイスラム教などの宗教に関する事柄や数学にも手広く広げているため、インプットとアウトプットをしっかりやっていかないとならないと、覚悟を新たにしているところです。

さて、このような時に、ふっとこのような考えがよぎりました。

学生を前にして、いかに自分が無知で中途半端かよく分かった。

私の中には何もないのだ。彼らに譲り渡せるような智慧や技が。情熱すらもあるのかどうか疑わしくなる。

教えるということが自分自身の無知との対峙であるのだということを理解するには、まず教えねばならなかった。

これは私のfacebook上のボヤキみたいな発言ですが、実感でもあります。

真理には無知の地平というものが広がっていて、その地平から一歩踏み出すたびに一人一人の個人は賢明になっていくのだと私は考えています。

私から言わせれば、講演したり教えたりするということは『学生や聴衆に対して、権威をもって自分の無知を強制すること』に他なりません。自分の無知を他人に押し付けることによって、より良く考える自由を奪ってはならないのです。

他の先生方はどうかは知りません。しかし、真理の探究という学究の本道に生きるなら、無知を自覚することが必要なはずです。真理には人為的に作られた権威などは通用しないからです。少なくとも私は、無知であるということを自覚するが故に、教えることに慎重になったと言えるでしょう。

これからも教えるということを模索する日々が続きそうです。

TOP NEWS

解明されてきた真相

2017/08/30  12:24

どうしてバルセロナでテロが発生したのか。

今そこに危機があるのに

2017/08/25  08:00

地球外からの攻撃に人類は一致団結できるか

Appleより優秀な人材が集結?

2017/05/16  14:05

電気自動車の先端を行くテスラモーターズ

早急に業務時間改善と意識改革を

2017/05/31  14:05

教員は子供の成長に寄与することが本来の仕事

ACCESS RANKING

1

スペイン発 ファッションの国際競争

ZARAのライバル、MANGOをご存知ですか?

6

エジプトルーツとギリシャルーツ

アクレピオスの杖とケリュケイオンの杖との違いとは

8

教育ムラには「第三者」の目・公正の目を入れて

いじめ事件第三者調査委員会選定の困難さ

9

ブラジルに代わって存在感アップ

19年ぶりに訪日したアルゼンチン大統領

10

「命が大事」と言う左翼・リベラルは自衛隊を犬

不誠実で無責任なのは誰か――抑止力と憲法9条――