2017/01/10    21:00

「数字」のもつ意味――2.5ゲーム差、20年、1997年について。

数字は、時にシンボルである。1945、12・8、8・6、9・11、3・11、私たちはそれぞれが、どのような意味を持つのかを知っている。666と言えば悪魔の数。777はラッキーナンバーだ。

その分野の人でなければ、意味のない数字もある。「2.5ゲーム差」と聞いて、即座に「1997年」のことだと分かる人は、おそらく珍しい。プロ野球の、しかも長年、最下位が定位置のチームにまつわる数字である。

この年の序盤、いつものように最下位争いをしていたベイスターズは、7月から猛烈な反撃を開始。一時は17.5ゲームあった首位ヤクルトとの差を、2.5ゲームにまで縮めた。9月2日の直接対決で、エース石井一久にまさかのノーヒットノーランを食らって息の根を止められてしまったが、ドラマは次の年に引き継がれた。マシンガン打線が怒涛の破壊力を見せ、9回には大魔神が君臨し、ベイスターズは38年ぶりの悲願を達成した。

当時は、敗色濃厚の9回に6点差を追いついて引き分けに持ち込むような、とんでもない試合をするチームだった(98.7.12の帯広での中日戦。ちなみに翌年6月の札幌での中日戦では、9回に5点差をひっくり返してサヨナラ勝ちし、1年越しの北海道での死闘に決着をつけた)。

その1997年から、20年。サボった時期もありながら、私のファン歴もとうとう今年で20年になった。少年野球チームに入り、当時の小学校の担任の影響でベイスターズの試合を見始めてから、とうとう20年。

初めて生のプロ野球を観たのは、ちょうどヤクルトと2.5ゲーム差で競っていた時期、8月24日の巨人戦。同点の9回裏に駒田の犠牲フライで勝ったが、当時はまだ犠牲フライが何かさえ知らなかった。あれから、随分と時が流れた。スタジアムのバックスクリーンも座席も新調され、芝の色は変わり、ウグイスの声色も代わり、親会社にいたっては2回も代わった(面倒だし切なくなるから、監督の数は数えない)。

あの強い横浜の時代から、長い長い冬の時期を経て、昨年は久しぶりのAクラス。ようやく春の兆しを感じるところまできた。だが、優勝争いの常連となる上で、チームがまだ道半ばであることは、誰もが知っている。

ラミレス監督は「優勝するためには、10勝投手が4人必要」と言う。その言葉の正しさを裏付けるように、20年前の1997年は、川村、野村、三浦、戸叶が、それぞれ10個ずつ勝った。そして、長嶋茂雄に「横浜との試合は8回までで終わり」とまで言わしめたとされる、あの大魔神が後ろに控えていた。

あの時代のレベルに達するまで、あとどれくらいの時間がかかるかは分からない。だが、確実にひとつずつ駒は揃い、面白いチームが出来上がりつつある。”20年目”の今年、どのようなシーズンが待っているのか、開幕の日が待ち遠しい。

そして、たとえまた束の間の夢のあとに、再び冬の時代が訪れるとしても、38年だろうと何だろうと、横浜ファンは待っていられる。いくらでも待てるのだから、時間は我々の強い味方である。

すべてのプロ野球ファンにとって、素晴らしいシーズンになりますように。A Happy New Year!

TOP NEWS

早急に業務時間改善と意識改革を

2017/05/31  14:05

教員は子供の成長に寄与することが本来の仕事

Appleより優秀な人材が集結?

2017/05/16  14:05

電気自動車の先端を行くテスラモーターズ

中身を見て判断すべきでは

2017/06/14  08:02

聖書の一句を載せる与党~政教分離の意味とは

ACCESS RANKING

1

アメリカの自動車王に学ぶ「経営に貫かれる奉仕

ヘンリー・フォードの経営思想

3

『ハムレット』などでおなじみの世界の文豪をつ

シェイクスピアに大きな影響を与えた思想とは

4

スペイン発 ファッションの国際競争

ZARAのライバル、MANGOをご存知ですか?

5

「自由」の意味が問われている

出生率の低下で、イスラム化が進むヨーロッパ

9

赤本はあるけど、予備校には通えない

”目標”を突破せよ!・・・防大受験最前線