2016/09/07    14:07

人材不足の民進党代表選

民進党の代表選挙が2日、告示された。立候補したのは、蓮舫代表代行、前原誠司元外務大臣、玉木雄一郎国会対策副委員長の3氏だ。

先の参院選で、共闘した共産党の陰に隠れて、その存在感が薄くなってしまった民進党だが、現在の岡田克也代表より若い世代の3候補が、最大野党をどのように率いてゆくのかが注目される。

以下、3氏の主な主張を比較してみる。(敬称略)

■共産党との共闘
蓮舫:党綱領や政策が異なる他党と連立政権を目指す考えはない
前原:政策を後回しにした東京都知事選は最悪だった。岡田路線はリセットすべき
玉木:基本的な考え方の違う政党とは一線を画すのが大原則

■憲法改正
蓮舫:憲法9条と平和主義を守る。与党が検討する緊急事態条項の新設は、最優先事項ではない
前原:憲法9条に第3項を新設し、自衛隊の位置付けを明記する
玉木:海外での武力行使を認めるような9条の改正には反対。平和主義の理念はしっかり堅持すべき

■子育て支援
蓮舫:小学校就学前の幼児教育無償化
前原:幼稚園教育・保育の無償化
玉木:教育・子育ての完全無償化。20年間で100兆円の「子ども・子育て予算」を確保

■財源
蓮舫:配偶者控除廃止や金融所得への課税強化、法人税減税の見直しなどで1兆円規模の税収増。行革で公共工事などへの支出を徹底的に洗い、歳出を削減
前原:現行の建設国債を「社会資本整備国債」にし、インフラ整備だけでなく教育や職業訓練などにも充当できるようにする。負担を国民にお願いする
玉木:「こども国債」を発行する

■消費税
3氏とも、「10%に引き上げ容認、社会保障に充てる」

■TPP(環太平洋連携協定)
蓮舫:交渉の途中経過が分からず、情報公開の在り方がおかしい。反対
前原:総論で必要な取り組みだと思うが、交渉過程や資料が出されず、国会で議論できる素地ができていないため反対
玉木:中身の分からないものに判を押すことはできない。今回の交渉には反対
(以上、参考    

3氏とも「子育て支援」に重点を置いていることから、若年層の支持を得たいようだ。消費増税を容認しているため、共産党との共闘は不可能になるだろう。

どの政策を見ても、3氏とも「内向き」の内容ばかりで、中国や北朝鮮の脅威が迫っているこの時期に、国防や外交に関して目立った政策を打ち出していないことが気にかかる。前原氏が憲法改正による自衛隊の位置づけの明確化を示唆しているくらいだ。

憲法改正については、蓮舫、玉木両氏は、「平和主義・9条死守」にこだわっている。

TPP交渉についても、環太平洋諸国との経済連携を強め、それによって対中国の安全保障問題に関わるものだが、3氏とも、現政権の交渉の進め方が気に入らない、という理由で否定的だ。

野党第一党の党首は、政権を取った時には日本の総理大臣になる人物だ。そう考えれば、3氏ともまだまだ政治的リーダーとしての見識や器が十分に備わっていないように感じられる。

民進党の新しい「顔」を選ぶ今回の代表選挙は、残念ながら、同党の人材不足を露呈してしまったようだ。

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