2016/02/04    11:23

「在日はスパイ」の思い込み、いつまで続けさせるのか

在日が誰もかれもスパイであるわけではない。むしろ、政治の話にそこまで興味はなく、ただ自分の商売に励んでいる人々もたくさんいる。日本の学校に通い、日本の社会で、真っ当な社会人として生きている人々もたくさんいる。私は在日3世だが、スパイ活動に携わったことはない(当たり前すぎて、わざわざ言うのもどこか不自然だ)。
 
在日も、もはや朝鮮半島に直接の縁を持たない、3世、4世の時代に入っている。日本への帰化や、日本人との結婚も進んでいる。在日のすべてが「朝鮮こそわが望郷の地」と熱烈に信じ、“祖国”のために活動している人々だと思っているなら、それはかなり偏ったイメージかもしれない。
 
だからこそ困るのは、在日の中に、現在でも北朝鮮のためにスパイ活動を行う人がいることである。一部にいまだに工作員が存在することで、ともすれば、「在日といえばスパイ」とでも思われかねない。実際には、日本社会の一員として働き、この国が好きな在日もいるというのに。
 
最近でも、北朝鮮の対外情報機関から指示を受けて韓国で工作活動を行っていた、朝鮮大学校の元幹部が詐欺の容疑で逮捕された。北の意向を受けて、韓国の工作員に情報収集やデモ活動の指示などを行っていたという。朝鮮総連の傘下で、北の核ミサイル開発を支援しているらしい組織の幹部であることを、産経新聞が伝えている。
 
在日の中に、「同胞のため」を思って、北朝鮮を支援している人がいることは、心情として、理解できない話ではない。しかし、北を支援することは、本当に「同胞のため」になるのだろうか。
 
北を支援すればするほど、「在日は北のスパイ」と言われて、在日は日本で暮らしにくくなる。これまでもこれからも、自分たちはこの日本の社会で生きていくのだというのに。そして、日本で暮らす身ならば、日本が安全であることは、在日としての利益にもなる。その安全を脅かしている最大の脅威である北の核開発を応援することは、「同胞のため」になるのだろうか。
 
そもそも、“同胞”である国民を大量に飢えさせ、政治犯として収容所に送って拷問しているのが、北朝鮮の体制である。その体制を支援することは、「同胞のため」なのだろうか。
 
これは、私の素朴な疑問である。そして、これは私の仮説なのだが、こうした素朴な疑問を抱いている在日や、朝鮮の血筋を引く日本人は、実は少なくない「サイレント・マジョリティ」なのではないかということである。この仮説を地道に確かめることが、実は在日自身にとっても、そして日本の今後にとっても重要なことなのではないかと考えている。一部の在日の反日活動も、それに対するヘイトスピーチも、どちらも終わりにしなければならない問題だからだ。

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