2016/02/02    18:25

「自分が強くないのに、野党再編はできない」という毎日新聞の正論

「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」――。民主党が用意した、参院選用の選挙ポスターの文言だ。あれ、どこかで聞いたことがある。そういえば以前に、「私のことは嫌いでも、AKBは嫌いにならないでください」と述べたアイドルがいた。それにあやかったのだろうか。
 
だが、AKBを引き合いに出したところで、党勢が簡単に上向く状況ではないだろう。先月30日の党大会では、岡田克也代表が維新の党との新党結成について、「選択肢として排除しない」と語っており、協議を加速させていく構えだ。そもそも、新党ありき、合流ありきの時点で、自力では勝つ力がないことの裏返しであるとも言える。
 
その点、翌31日の毎日新聞の社説が振るっていた。「民主党大会 自らが強くならないと」と題したこの社説は、「自民党の『一強』状況を変えるためには、有権者に懇願するより先に、まず民主党自らが強くなればいい話だ」と民主党の姿勢に疑問を投げかけている。かつて「政権交代」の理想を掲げた民主党の現在の姿勢はあまりにひ弱に見え、まるで万年野党に戻りたいようだという辛口の批判だ。ポスターの文言を見れば、確かにその通りである。
 
安倍政権はここまで高い支持率を維持して、安定した政権運営を続けている。「政治とカネ」の問題で甘利明・経済再生担当相が辞任したことも、支持率には響かなかった。しかし、だからといって、有権者が安倍政権を白紙委任しているわけではない。先の民主党政権の無責任体制からすれば、自民党政権の方がまだ信頼できるという事情が、幅広い支持につながっていると考えられる。個々の政策が、逐一、高い支持を受けているわけではない。
 
それならば、しっかりとした野党が論戦を挑み、議論を深めていくことが極めて重要である。しかし、どうやら野党側は夏の選挙の焦点を、安全保障関連法の撤回に絞って戦いたいようだ。共産党はこの問題で「国民連合政府」の樹立を呼び掛けており、民主党の岡田代表も市民運動などの結集に期待を示している。
 
もっとも、安全保障の問題が選挙の争点になることは、悪いことではない。日本の安全を議論することは政治にとって最も重要な問題であるにも関わらず、これまでの選挙で主な争点になることは極めて少なかった。しかし、野党側の主張が「憲法9条を守れ」という、化石のようなスローガンでしかないのなら、自民党を破ることは難しいだろう。
 
そもそも自衛隊の存在が認められた時点で、憲法9条が形骸化してから長い月日が経つ。その現実を無視して、いつまでも「憲法9条」をまるで“絶対不可侵”の文言のように理想化して言い続けるのは、欺瞞でしかないのではないだろうか。これでは、安全保障の議論がいっこうに深まることはない。
 
野党側には、もっと選挙で訴えるべきことが、他にもあるはずである。たとえば、日銀はこのほど、マイナス金利の導入を決定している。大規模な金融緩和を行う政策そのものは、経済をデフレから立ち直させるためのカンフル剤としては意味があっただろう。しかし、カンフル剤ばかりを打ち続けていたら、経済も“ヤク中”になってしまう。“薬づけ”ではなく、健全な経済成長をいかに実現するかについては、大いに選挙で問う価値がある。
 
安全保障を強化しようとする「アベ独裁」に対しては、「憲法守れ」のスローガン。野党再編は望ましいが、憲法9条が条件反射のように持ち出されるだけであれば、それは、頼りになる野党の誕生にも、実のある政策議論にもつながらない。本格的な野党再編のためには、数合わせ以上に、頭を使うことが必要だろう。このままでは、国民は本当に、民主党もこの国の民主主義のあり方も、嫌いになってしまうかもしれない。

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