2017/01/05    09:00

いじめ防止対策推進法は子供を救えるか(3)

いじめ防止対策推進法の第九条の保護者の責務と、第二章 十条から十三条の基本方針、そして十四条の(いじめ問題対策連絡協議会)を見ていきたいと思います。


 

第九条(保護者の責務)
保護者は、この教育について第一義的責任を有する者であって、その保護する児童等がいじめを行うことのないよう、当該児童等に対し規範意識を養うための指導その他の必要な指導を行うよう努めるものとする。
2、保護者は、その保護する児童等がいじめを受けた場合には、適切に当該児童等をいじめから保護するものとする。
3、保護者は国、地方公共団体、学校の設置者及びその設置する学校が講ずるいじめの防止等のため措置に協力するよう努めるものとする。
4、第一項の規定は、家庭教育の自主性が尊重されるべきことことに変更を加えるものと解してはならず、また、前参考の規定はいじめの防止等に関する学校の設置者及びその設置する学校の責任を軽減するものと解してはならない。

 

 


つまり、いじめが起きたことを学校に報告をし、いじめを解決するよう、そして再発防止、学校全体でいじめをなくすようにしてくださいと要望することは、保護者の義務でもあり、それをしたからといって「クレーマー」や「うるさい親」と学校から認定されることは、この法律の条文を見る限りあってはならないものであると考えてよいと思います。

さらに、いじめの防止に対し保護者も協力すべきであるが、それは「学校設置者及び学校の責任を軽減するものと解してはならない」とあります。

例えば、2016年11月に発覚した、横浜市での原発いじめ事件での金銭要求に対して、「お金の問題があるので警察に言ってください」という学校の対応は、明らかに法律違反です。

しかし、ここにもこの法律に違反した場合の罰則規定がないため、いじめの現場である学校でこの法律について詳しく学ぶ場もなければ、法律を順守しようという姿勢が見られないという状況でした。これは何も、この横浜の学校だけが特別なのではなく、その後発覚した国立学芸大学附属高校でのいじめに対する対応も同様であったことから、現場の温度が推測できます。


そして、第二章の十一から十三条において、地方や学校、各行政機関の長と連携して、

 

 

  • いじめの防止等のための対策の基本的な方向に関する事項
  • いじめの防止等のための対策の内容に関する事項
  • その他いじめの防止等のための対策に関する事項


を踏まえて、基本的な方針を策定するよう定められています。




十四条(いじめ問題対策連絡協議会)では、

学校、教育委員会、児童相談所、法務局又は地方法務局、都道府県警察その他の関係者により構成されるいじめ問題対策連絡協議会を置くことができる


と定め、

この連絡協議会と当該市町村教育委員会との連携を図るために必要な措置を定めるものとする、とあります。また、必要な場合には教育委員会に附属機関として必要な組織を置くことができる

とあります。



自分の住んでいる地方自治体の現状をまず把握して、必要であれば、附属機関設置に向けて議員等に動いてもらうようにしてみるとよいと思います。




逆に、これだけ、事件報道がなされているのに、何も動いていないのであれば、その地方自治体は本当に「いじめ防止」を考えているのか?ということの指標にもなろうかと思います。





 

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