2017/05/31    14:05

教員は子供の成長に寄与することが本来の仕事

 ■□ 教員が子供のことを考える □■

ゴールデンウィークが終わりました。
中間テストが迫っていますが、授業も落ち着き、子供たちも新しいクラスに慣れてきた頃です。
あわせて、いじめ相談が増えてくる時期でもあります。

さて、4月28日に文部科学省が2016年度の「教員勤務実態調査結果」を公表しています。
 報道によると、中学校教員の57・7%が
国の過労死ラインに相当する「週60時間以上」の勤務をしていることが明らかになりました。
小学校教員でも33・5%という数字となりました。
10年も前の2006年当時でさえ、
「教員が子供と向き合う時間や生徒のことを考える時間が減った」と言われていたものです。

それが私たちが活動をはじめた2006年に比べて中学校では、1ヶ月の残業時間が20時間以上も増え、
平均で93時間以上もの残業をこなしているとのこと。
しかも教員は、昼食時でさえ子供たちを見守らなくてはならず、
実質的には「休憩時間が存在しない」という過酷な勤務体系となっていることも知られています。

このような状況が、いじめに対して立ち向うエネルギーを教師から奪っているのかもしれません。
先月、4月26日には仙台市で中2男子生徒が自殺し、
5月5日の早朝、埼玉県川口市において中3女子生徒が死亡するという自殺事件が相次いでいます。
残念ですが、いじめが起きていた可能性が高いようです。

特に仙台市は、2014年9月の中1男子、続いて2016年2月にも中2男子と相次いで自殺事件が起きています。
その都度、学校、教育委員会の対応のまずさ、ひどさが問題として指摘され続けています。

今回も仙台市教委は、「いじめはなかった」と会見した4日後に、突然、
「いじめはあった」と認めたのです。
 河北新報の記事を下記に引用いたします。

曖昧にしていたいじめの有無は、わずか数日で「ない」から「ある」に一変。(略)
見解の修正・撤回に影響したのは文部科学省の意向だ。文科省は1、2の両日、市教委に対し、
今回の問題をいじめ防止対策推進法が定める「重大事態」と捉えるよう指導。
市教委は2日、今後は重大事態として調査を進める方針を決めた。
市教委幹部は29日の会見で当面、一般的な自殺事案として扱う方針を強調したが、
文科省の指導で1日に「重大事態と同等」(佐藤正幸市教育局次長)と転換。2日には完全に軌道修正した。


文科省が何も言わなければ、いまだに「いじめはなかった」といい続けていたかもしれません。
文科省の指導は当然のことであり適切であったと思います。
その後の報道では、昨年の6月には、本人がいじめを訴えていたことが判明しています。
いじめのアンケートにもいじめられていると回答していたというものです。
また、学校も両者の指導に当たったことが報道されています。
つまり、「知らなかった」はずはありません。
必ず明らかになる事実を隠そうとするとは、あまりにもお粗末です。

遺族や無くなった生徒への冒涜的な行為だと言わずにはいられません。
仙台市は、事件のたびに対応を強化することを繰り返し表明してきたのですが、
体質改善には至っていなかったのです。
なによりも「組織を守るため」という閉鎖的思考が優先されているのです。

先日、講演に伺った学校の校長先生はこの会見についていきどおっておりました。
「まだ、こんなことをしているとは信じられません。
確かに昔はこのようなところがありましたが、
今の時代、こんな対応はどこでもしませんよ」
同じ、教員としての恥ずかしさや怒りが込められた言葉だったように思います。
学校は今、いじめの事実に正直に向き合う姿勢を有しているかどうかが、問われています。

冒頭の「過労死レベル」の残業に追われている先生たちの
「教師は忙しい」、「教師は残業代もつかずに頑張ってるんだ」
という言葉は理解はできます。

でもそれは、いじめや不登校の前では、理由になりません。
「忙しくて子供を見れない」のであれば、
子供を見られるようにしなくてはならないのです。
文科省、教育委員会が一丸となって教師の業務時間の改善と
教師の意識改革に、早急に手を付けなくてはなりません。
いつまでもほっておくべき問題では、絶対にありません。

5月、子供たちのトラブルが起きやすい季節です。
よくお子さんの言動や行動を見守ってあげていただきたいと思います。
何か、気になることがございましたら、ご遠慮無くご相談ください。

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