2016/04/15    13:00

なぜ、バドミントン協会は、政府に謝ったのだろう。

スポーツをめぐる、ある素朴な疑問についてのお話。

賭博問題が、スポーツ界を揺るがしている。プロ野球・巨人の三選手が野球賭博に関与していた問題に続いて、男子バドミントンではエース級の選手が、「闇カジノ」に出入りして、違法な賭博を行っていた問題が明らかになった。
 
オリンピックの期待がかかった選手の不祥事というだけで衝撃的だが、報道によれば、ジャージ姿で堂々と闇カジノに出入りしていたといい、開いた口がふさがらない事件である。日本バドミントン協会が無期限の試合出場停止などの処分を下したのは、当たり前の処置と言える。
 
その一方で、ひとつ気になったのは、今回の処分について、バドミントン協会の幹部がわざわざスポーツ庁を訪れ、鈴木大地長官に謝罪したことである。
 
賭博が大きな問題であることは分かる。オリンピックの期待がかかる選手の不祥事で、国民の関心が高い問題であることも分かる。2020年の東京オリンピックという、国の威信をかけた国際的なイベントを控えた、大事な時期ということも分かる。
 
しかし、なぜバドミントン協会の専務理事は、政府に謝罪しなければいけなかったのだろうか。「政府に謝りにいかなければいけない」という考え方は、どこから生まれるのだろうか。そうした疑問が湧いた。
 
鈴木長官は「ここ数年のバドミントンの実力は非常に上がってきていて、国民にとって非常にショックで残念な事件だった」と言及。確かにそれはそうなのだが、政府の役人の言葉として聞けば、どうしても“上から目線”を感じてしまうのは私だけだろうか。
 
もしやこの国ではいずれ、あらゆる民間の活動に「監督官庁」がついて、その保護を受け、指示に従わなければならなくなるのだろうか。それはあくまで「妄想」だとしても、今回のバドミントン協会の対応を見ると、それも無いとは言えないと思えてしまう。そろそろ、「マスコミ監督庁」ができそうな雰囲気もある。
 
しかし、何か問題があるたびに役所をつくったり、「政府の監督強化を」「規制強化を」と言ったところで、問題は解決するだろうか。消費者庁ができ、復興庁ができ、次は何だろうか。スポーツ庁の力で、スポーツ界のモラルが簡単に向上するとも思えない。
 
かつて、レーガン米大統領が言ったというセリフを思い出す。「政府は問題の解決策ではない。政府こそが問題だ」と。

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