2016/08/25    17:49

ギリシャがロシアのライフル銃を自国で生産?

欧州連合(EU)そして北大西洋条約機構(NATO)における反逆児、ギリシャのチプラス首相がまた問題を引き起こした。ロシアが誇るライフル銃カラシニコフをギリシャで生産しても良いと、プーチン大統領がチプラス首相に持ち掛けて、後者は強い関心を示したのだ(「Hispan TV」)。NATOが一番の敵としているロシアの武器をNATO加盟国が生産するなど、常識を逸脱したチプラス首相の姿勢に加盟国内では軽率だと苛立っているという。

ただし、プーチン大統領のこの提案にはひとつの条件があった。EUがロシアに対し課している制裁を解除させるという条件だ。それをプーチン大統領は事前の条件とした(「Hispan TV」)。

産業の発展が遅れているギリシャだ。しかも、経済は依然低迷しており、失業率も25%近くを維持している。困窮経済に包まれたギリシャにとって、外国からの生産の為の投資は中身が何であろうと、藁をも掴む感じで大歓迎というのがギリシャ政府の本音であろう。7月にポーランドのワルシャワで開かれたNATO首脳会議においても、チプラス首相はEUのロシアへの制裁解除の必要性を説いて回ったという。晩餐会の席でも、チプラス首相は加盟国の首脳を前に「ロシアへの敵対行為に終止符を打つべきだ」と主張し、そして「シリア紛争においてもロシアと協力すべきだ」と説いたという。

それに対して、オバマ大統領はチプラス首相に「それ(敵対行為)については、貴方の友人であるプーチン氏の方に(敵対行為の廃止を)伝えるべきだ」と述べたという。彼の発言は即座にオバマ大統領によってさえぎられた感じだ。 

ギリシャにとって、ロシアとは歴史的に長い繋がりがあり、宗教的にも両国は正教会で繋がっている。またシリザ政権の閣僚の多くは共産主義出身者で、ロシアの閣僚とも以前から関係を維持している。その関係から、チプラス首相にとって、ロシアは米国以上に親近感をもてる国というのが本音であろう。またギリシャ国民の間でもロシアとの関係強化に違和感は少ないという。

その様な関係から、欧米の中でロシアの旧式ではあるがミサイルシステムS-300を所有しているのはギリシャだけである。イスラエルがイラン攻撃の準備でイランが所有するとされていたS-300の攻撃をかわす為の訓練をしたのはギリシャで、このS-300を相手に攻撃演習したという。

しかし、ギリシャが戦後、安定した政治を維持出来たのも米国からの支えがあったからだというのも事実である。地政学的にギリシャは重要な位置にあるからである。ギリシャがNATOに加盟したのは1952年である。NATO 創設から早い時期に加盟している。その理由は、当時、ギリシャの隣国のブルガリアまでソ連の勢力圏になっていた関係から、米国は地政学的に地中海に通じるギリシャの重要性を見抜いていたからであった。

昨年のユーログループのギリシャとの交渉で、ドイツのショイブレ財務相はGrexitも一時的に受け入れる必要もあると考えていた。しかし、メルケル首相はギリシャのユーロ圏の離脱は絶対に容認出来ないという方向で交渉を進めていた。その理由は、Grexitが起きればユーロ通貨の不安を招くようになり、また米国がギリシャのユーロ圏離脱を容認しなかったからである。その理由は、一旦ギリシャをユーロ圏から離脱させると、チプラス政権はロシアに近づくということを確信していたからだ。昨年6月28日にオバマ大統領はメルケル首相と電話会談をした時も、チプラス首相が構造改革の一部を受け入れるように全力で取り組むように両者間で確認されたことが、今では公然となっている。そしてオバマ政権はユーロ圏の複数のリーダーと、そしてIMFにも圧力をかけて、(ギリシャが)負債を軽減出来る内容を提供するように要請したことも明らかになっている(「el Periodico」)。
 
昨年の交渉途中で、チプラス首相はユーロから離脱し、ロシアからの支援を受け入れるような仕草を見せた時もあった。しかし、彼の本心はあくまでユーロ圏に残留することであった。これまでのギリシャの負債の返済条件の改善にロシアとの関係を利用してユーログループから幾らかでも有利な条件を引き出そうと彼は模索したのである。しかし、結論的には、ユーログループと最終的に支援金の提供で合意した条件は最初のそれよりも更に厳しい条件となってしまうという結果となった。

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