2017/04/26    15:02

アメリカの裏庭であるメキシコで、ロシア戦闘機を生産?

メキシコは空軍の主力戦闘機の更新が必要とされている。F-5はもう古くなっているからだ。それに関心を示したのがプーチン大統領のロシアである。そこでロシアが提案して来たのはロシアの戦闘機MIG-35を購入すれば、それをメキシコで生産しても良いというメキシコにとって非常に魅力あるオファーである。
米国の裏庭であるメキシコで、ロシアの戦闘機が生産されることを米国が許すであろうかという疑問が湧く。

当初、メキシコ政府はロシアのSU-27とSU-30MK1の購入に関心を示したという。そこで、ロシアがメキシコに提案して来たのが上述した通りのメキシコで現地生産に踏み切り、しかも技術給与もするというジョイント・ベンチャーの提案なのである。

メキシコにとって、それは一石二鳥にも三鳥にもなるというオファーだ。メキシコにとって、購入費用の削減になり、雇用の創出を生み、戦闘機の生産技術も習得できることになる。一方のロシアにとって、メキシコでの生産は将来的にはラテンアメリカでの兵器の市場拡大に繋がる。そして、メキシコで生産された戦闘機を他のラテンアメリカ諸国で販売することも可能になる。その前例はメキシコが当初関心を示していたロシアのSU-30MK1に見ることが出来る。この戦闘機はロシアとインドのジョイント・ベンチャーによってインドで生産されたものである。

メキシコ政府にとって、自国で戦闘機を生産できるというのはあらゆる面でメリットがある。しかも、米国でトランプ大統領の登場によって、メキシコと米国との関係はかつてのような円滑な関係にはない。それをプーチン大統領は充分に察知しているようだ。

MIGロシア航空機製作会社のゼネラル・マネジャー、イリア・タラシェンコはフォーブス誌とのインタビューの中で、「ラテンアメリカでMIG-35の販売にペルー、メキシコ、コロンビア、キューバに脈ありと見ている」と答えている。アルゼンチンも前政権まではロシアの顧客であったが、マクリ大統領になってからは米国からの購入となっている(defensa.com)。


メキシコでロシア製の航空機として唯一採用されているのは旅客機スホーイ・スーパー・ジェット100だけである。その為、新しくロシアの戦闘機を採用するとなるとパイロットの訓練から戦闘機のメインテナンスにおいて初めての取り組みとなり、事態は容易ではなくなる。1990年にペルーがMIG-29を初めて採用した時に、メインテナンスと戦闘機の性能維持の為に多くの問題と取り組まねばならなったということが明るみになっている。

その一方で、メキシコでのMIG-35の生産の為の労働者の技術レベルの高さは既に実証済みであり、しかも生産コストはロシアやインドで生産するよりも2割は安価になるというのをロシアも承知しているという(defensa.com)。

MIG-35はMIG-29の性能に更に改良を加えたもので、その性能の高さは保障済みとされている。購入価格は1機4000-4500万ドル(44-50億円)であるとされているが、メキシコでの生産となればメキシコ政府にとってその費用はかなり削減されることになる(a21.com

メキシコはこれまで兵器は米国から購入しており、今回もF-16の購入に傾いているという噂もある。しかし、この戦闘機は2025年にはサービスの打ち切りが予測されていると言われていることから、新たにこの戦闘機を購入するのは無謀だという意見もある。
しかも、トランプ大統領の登場によって、両国の関係に亀裂が入り始めているのも確かである。そして、メキシコはこれまでの米国との一極外交から、米国を抜きにした多極外交にシフトしたいとしている。ロシアとの関係強化もその一貫としてある。

メキシコが米国からどこまで独立した動きを見せるか、これは一つの試みとなる。

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