2016/02/06    17:00

「イスラム国」のビデオで、テロの標的になっているスペイン

2026年の完成を目指して建設中のサグラダ・ファミリア。


最近アラブ諸国とヨーロッパにイスラム国が編纂したビデオが流布された。スペインでは通信社『europa press』がそれを入手。そのビデオでイスラム国が征服を望む地域が示されている。スペインは常に彼等が常時狙っている国である。それは歴史的にスペインはイスラムの影響を受けた国だからである。

西暦711年に始まった、北アフリカのウマイヤ朝によるスペインのイベリア半島への侵入。アラブの影響がイベリア半島に及んだ最初である。それから1492年にグラナダのナスル朝がスペインのカトリック両王の征服によって崩壊するまでイベリア半島でのアラブの影響は続いた。

グラナダのアルハンブラ宮殿はナスル朝が残した建造物である。10世紀のコルドバは医学、天文学、哲学などの文化が栄え、当時のヨーロッパにおける主要都市として発展し、人口は100万人近くまで達したと言われている。

歴史上でかつてイスラムが支配していた地域を、イスラム国は征服したいという望んでいる。それが彼等のテロ活動の攻撃の対象都市とされるのである。

スペインは2004年3月にマドリードで起きた電車のテロ同時爆発事件で既にそれを経験している。このテロ爆発では191人が犠牲者となった。しかし、最近またスペインでテロ活動が起きる可能性があるという。その都市として狙われているのがマドリードとバルセロナだという。そしてモロッコで突起物のような地中海に面しているスペイン領土のセウタとメリーリャも同様にテロリストの標的とされているという。

例えば、テロ未遂として余り知られていないが、2009年には11人のパキスタン人がアフガニスタンでのスペイン軍の駐屯に反対してバルセロナの地下鉄で自爆テロを計画していたが、フランスの諜報機関とスペインの諜報機関の協力で未遂に終わらせることが出来たというケースもある。また、2012年からはイスラム国やアルカエダに参加することを募る勧誘者が多く出現して逮捕されるというケースが目立っている。

スペインでテロ活動が起きる可能性が高いとされているのは地理的に地中海を挟んで対岸にマグレブ地域が広がっているという理由があるからだ。マグレブ地域とはチュニジア、アルジェリア、モロッコを包括した地域のことで、テロリストの巣窟だと言われている。チュジニアで昨年3月に首都チュニスでテロ事件が起きて日本人を含め23人が犠牲者になっている。しかも、この3ヶ国から4,500人以上がイスラム国に加わったとされている。そして、彼等はまた自国に戻りテロ活動をするという可能性があるのだ。彼等の中にはスペイン国籍をもっている者もいてスペインへの入国も容易である。

スペインでのテロ活動を阻止する対策として、例えばバルセロナでは、17,000人のカタルーニャ州警察が駅、空港、市内のメイン通り、商業モールなどを巡廻して警備を強化している。

また、ガウディーのサグラダ•ファミリア大聖堂は世界的に注目を集める建造物で、テロリストが狙う標的になっているという。しかもバルセロナはスペインを代表する観光都市であり、また居住しているアラブ人も多い。その意味でもバルセロナはテロ組織にとってスペインで攻撃対象の都市として一番関心を持たれている所だと言われている。

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